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Windows Deployment Services [Network]

PC を起動する方法はいくつかある。一番オーソドックスなのは OS をインストールしたハードディスクから起動する方法。また、OS がインストールされていない環境ではリムーバブルメディア等からインストーラーを起動する方法もある。一部の OS では、USB メモリから起動可能な OS を利用することが可能なこともある。

これらは、PC に配置されている BIOS (Basic Input Output System) によって提供されている機能により使用可能か否かが決定されている。最近の PC では上記のような起動方法は全てサポートされていると考えても差し支えないだろう。これらは手元にブート可能なメディアがある場合にのみ利用可能な方法という事になるのだけど、実はもう一つの変わり種がサポートされていることがある。

ネットワークブートあるいは PXE (Pre-boot Execution Environment) という機能が NIC (Network Interface Card) 上の ROM によってサポートされていることがある。字面から想像できるとは思うのだけど、ネットワークからブートし PC を起動させる方法といったところ。上に挙げた方法と異なり、ブートアップするプログラムを提供するサーバーを配置することが必要ではあるのだけど、一度配置してしまうとインストール対象の PC をネットワークに繋げさえすればインストールが可能になるという、なんとも便利な機能が手に入る。

WDS (Windows Deployment Services) というのが、Windows Server に同梱されている PXE 対応のサーバーソフトウェア。PXE を利用するためには DHCP サーバーが PXE サーバーの IP アドレスを通知してくれる必要があるため、ブロードバンドルーターが提供する DHCP サーバーの機能だけでは賄えない場合もある。Windows Server のインストールメディアには DHCP サーバーも含まれているので、必要であれば展開すればいい。

Windows Vista あるいは Windows Server 2008 以降の OS であれば、WDS を利用してインストールするのは至って簡単に行える。インストールメディアからインストールイメージを抜き出して使ってもいいし、SysPrep を使ってカスタマイズした環境を構築しておいてもいい。WDS の本来の目的はマルチキャストを使った一斉インストールという事になるのだろうけど、そこまでやらなくても結構便利に使える。

物理環境のインストールをしたいのであれば、上述の通り PXE をサポートしている環境が必要なのだけど、Hyper-V のクライアント環境でも PXE が利用できる。

あまりネットワーク負荷のかかる環境で試したことはないのだけれど、DVD のような光メディアを使用してインストールするよりも WDS を利用した方がインストールにかかる時間は短くなるようだ。

ネットワーク環境につながるデバイスが増えてくると、デバイス毎にイチイチ手動で IP アドレスふ振るのは現実的でない。また、WiFi を展開しているならスマートフォンからネットワークにアクセスしたいなんてことも考える。

こんな需要を満たすために、接続してきたデバイスに対して適切に IP アドレスを払い出してくれる機能が DHCP。企業のネットワーク環境では殆ど確実に導入しているだろうし、ブロードバンドルーターを利用している環境では知らずに恩恵に預かっている可能性もある。次回はこの、DHCP サーバーについてのお話し。

 


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