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Windows Server Backup [Network]

将来何かの訳に立つかもしれない、いざというときに何も備えてなかったとしたら不安なので元気なうちに何かしらの対策を、、、というときに使われるのが保険というもの。コンピューターシステムで一番手軽に利用される保険と言えばバックアップがオーソドックスなところだろう。

Windows Server のインストールメディアには Windows Server Backup というバックアップツールが含まれており、必要であればこれを利用することも可能になっている。

Windows Server Backup は単発のバックアップや定期的なバックアップをスケジュールするという機能は備えているものの、オプションの選択肢は多くない。ヘビーユーザーでなくてもお手軽に使える程度のツールとして捉えるといいかもしれない。慣れないうちはベアメタル回復を選択しておけば、対象サーバーを丸ごとバックアップしてくれるようなイメージになる。

バックアップ対象の容量が急激に増加しているため、以前のように光メディアにバックアップするなんていう手法はまず採れない。市販の NAS (Network Attached Storage) も価格の割に容量は少ない上に遅いので殆ど実用にはならない。そこで、私は以下のような手順でバックアップしている。

・安価なベアボーンを購入、Windows OS をインストールしてファイルサーバーを構築。バックアップ用のディスクを除く費用はおよそ \20,000 程度の構成。Giga bit 対応のイーサネットや SATA が利用できることを考慮しているけど、今なら当然の様にサポートされているので、これで価格が上昇することはないだろう。
・バックアップの時期(大体月に1度くらい)になると、2TB 程度の内蔵ハードディスクを数基購入してきて、上記のファイルサーバーに装着。ディスクアドミニストレータを起動して当該ディスクを有効化する。
・ネットワーク上のコンピューターのバックアップスケジュールを設定し、順次バックアップさせる。バックアップ先はファイルサーバーに繋いだハードディスク。大体、金曜日の夜に作業を開始すると、土曜の昼頃にはすべてが完了するので時間を見計らってファイルサーバーをシャットダウンする。後はハードディスクを抜いてしまえば作業完了。ハードディスクは図体の割に結構重たいけれど、場所はあまり取らないので保管するにも便利。

ハードディスクの価格は結構変動があるようで正確には解らないところもあるけど、2TB 程度のものだと凡そ \8,000 くらい(高価なものはありますが、バックアップ用のストレージとして使うだけなので、これくらいで充分かと)から購入可能。また、4TB 級の NAS を用意すると \30,000弱といったところなので、およそ 4 割程の経費節減ができる。Windows ネットワークに Windows OS を搭載したファイルサーバーを配置した場合、一般的な NAS とのパフォーマンスの違いが体感できるほどです。加えて Active Directory にも普通に参加できますので使い心地はバツグン。

現在、私の(ノートを含めた)物理環境で稼働している OS は全て Windows Server の 2008 R2 となっているので、すべてが 64 bit OS という事になります。なので、ハードディスクの容量を 2TB にこだわる必要はないのかもしれません。

既に市場には 8TB なるハードディスクも登場しているようです。出典が思い出せないのですが、「データ量は与えられた記憶装置のスペースを満たすまで膨張する」なんていう法則があったような気がします。これだけの容量を使いきるには何を溜め込んだらいいんでしょうか、、、マルチメディア関連の容量増加はすさまじいものがあるようですが。

最近は仮想環境が普通に使えるようになってきているので、業務に差し支えなければシステムを一度停止させて仮想ディスクをそのままバックアップしてしまうという荒業が使えない訳ではない。こちらの場合、普通にエクスプローラーでファイルをドラッグするだけでバックアップできてしまうのが大きなメリットになるかもしれない。

システムのバックアップはそれ自体を目標にするものではないはず。いざというときに利用できなければ何の役にも立たない。なので、いくつかの憂慮事項は先に押さえておく必要がある。一度はリカバリ手順を実行しておくと、より安心できるかもしれない。

・システム全体をバックアップした場合、ハードウェア構成が変ってしまうと戻せない可能性がある。必要なものだけを取り出す手段があるのか確認する。
・Active Directory の環境では、バックアップした環境をそのまま戻せなくなる可能性があるので、そのための対応手段を把握しておくこと。
https://support.microsoft.com/ja-jp/kb/2771040

上記の症状は、ドメインに参加しているコンピューターのアカウント(とパスワード) の情報がドメイン コントローラーで不一致になってしまうことで発生するらしい。ユーザーアカウントの場合、ポリシーによって一定期間が経過したパスワードはユーザーの入力によって変更させられることがあるけど、コンピューターアカウントはそれが自動で行われている。常時起動されているコンピューターであれば問題にはならないはずなんだけど、バックアップからリストアした環境だとパスワードが不一致になってしまうことがあるとか。

対処方法としては Active Directory ユーザーとコンピューターからのアカウントのリセットするだけではダメで、当該コンピューターを一度ドメインから外し、再度参加させるという手順を踏む必要がある。上記の URL にはこの手順(だけ)が記載されている。

この手順を踏むために、ドメイン管理者の権限以外にローカル管理者の権限(最初に作られる Administrator でいい)を有効にしておく必要がある。私はなぜかドメインコントローラーでこの症状を発現させたことがある。ドメインコントローラーのローカルアカウント、、、どうしろって言うんでしょうかねぇ。

私は検証環境を整備するために Active Directory を展開したところがある。ソフトウェアの動作環境として、素の状態の環境を構築、動作検証を実施して、作業が終了したら捨てるという手順を繰り返しているのだけど、毎回インストールメディアを引っ張り出してきて OS のインストールを実行するのも結構面倒。Windows Server にはこれを簡単に実現してくれるも提供されている。

次回のネタは Windows Deployment Services です。


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